遠隔操作で繊細に手術できる手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」
遠隔操作できる手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ(da Vinci)」は、シリコンバレーの米インテュイティブサージカル社が開発した手術用ロボットです。
ダ・ヴィンチは、2018年3月末までに、全世界で4528台が販売されております。
ダ・ヴィンチという名前の由来や開発された目的
ダ・ヴィンチという名前は、15世紀の発明家であり、画家であり、哲学者であったレオナルド・ダ・ヴィンチにちなんで付けられました。
元々は、遠隔操作で、戦場のアメリカ人負傷者に手術を行うために開発されたそうです。
どのような手術で使われているのか?
2000年に、一般的な腹腔鏡下手術を適応とする初のロボット支援下手術システムとして、FDA(アメリカ食品医薬品局)により認可されました。
その後、胸腔鏡手術、心臓手術、泌尿器科、婦人科、小児外科、耳鼻咽喉科の手術についてもFDAから認可を得ています。
日本では、主に前立腺がんの手術で使われていて、腎細胞がん、縦隔腫瘍、肺がん、食道がん、心臓弁膜症、胃がん、直腸がん、膀胱がん、子宮体がん、子宮筋腫などの手術でも使われております。
ダ・ヴィンチを操作している動画
ダ・ヴィンチで、米粒に文字を書いた動画です。
ダ・ヴィンチの製品情報
2006年には「da Vinci S」,2009年には「da Vinci Si」が登場し,2014年には第4世代の「da Vinci Xi」,2017年には同じく第4世代の「da Vinci X」が開発されました。
以下は、da Vinci Xiの画像です。
以下は、da Vinci Xの画像です。
第4世代のda Vinci Xは、第4世代のda Vinci Xiの廉価版です。
da Vinci Xiとda Vinci Xの違いは、da Vinci Xiのペイシェントカートが移動式のプラットフォームを採用しており、da Vinci Xよりも広範囲の術野に対応しているところです。
サージョンコンソールとビジョンカートは第4世代共通のため,ペイシェントカートの入れ替えだけで、da Vinci Xiへ移行することも可能です。
ダ・ヴィンチを使うメリット
1.ダ・ヴィンチにより遠隔操作できる。国をまたいで手術が行われたこともある。
2.従来の手術に比べて手ブレがなく、繊細な手術ができる。
3.カメラを通して精細な拡大映像を見られるので、患部が見やすく、狭い空間でも効率的に器具を動かせる。
4.傷口が小さいため、術中出血が少なくて済み、傷の痛みは少なく、術後の回復は早い。
ダ・ヴィンチを使うデメリット
1.一番性能がいいda Vinci Xiの価格は、3億5千万円。維持費も、年間3千万円。消耗品代が、1回の手術で数十万円。高すぎる~😱
2.触覚がない。
3.医師は、ダヴィンチの製造元であるIntuitive Surgical社の定めるトレーニングを終了し、認定資格を取得する必要がある。
僕が、ふと思ったこと
2019年中に、ダ・ヴィンチの大部分の技術の特許は切れますので、da Vinci Xiの価格は、今後大幅に下がっていくのでないでしょうか。
シスメックスと川崎重工業の共同出資会社メディカロイドは、ダ・ヴィンチの大部分の技術の特許が切れるタイミングで、ロボットを投入する予定です!
また、Googleの関連会社とジョンソン・エンド・ジョンソンの関連会社の合弁会社ヴァーブ・サージカル(Verb Surgical)社が、2020年をめどに、ダ・ヴィンチよりもかなり安いロボットだけでなく、デジタル手術のためのプラットフォームをも提供する予定です!
このプラットフォームは、人工知能によって、外科医が患者の身体状態を理解するのを補助し、外科医が何千回も手術をして得る専門技能を執刀医に提供するそうです✨
すごい世界になりそうですね😊
今回の記事は以上になります。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございますm(_ _)m